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12月14日といえば・・・

また少し体調を崩していました。
12月14日と言えば今年は「衆議院選挙」行って投票してきまして、なんとなく唯一世間と関わっている感じに。。。

かつて12月14日といえば「忠臣蔵」の大石内蔵助(おおいしくらのすけ)率いる四十七士が吉良邸討ち入りの日です。「忠臣蔵」で最も盛り上がる場面の日でTVでドラマが何回となく製作放映されていました。ま、最近は全然やりませんけど・・・。

ーーー(ちなみに今回も以後は別に読まなくてもいいと思います)ーーーー
子供の頃一番不思議だったのは討ち入りした四十七士に軽傷はいたと思いますが一人も死傷者が出なかった事。吉良邸には上杉家から派遣された剣の達人と言われる清水一学なんて人がいたにも関わらず。後年気付きますがこれは要するに吉良側が油断していたか、本当に赤穂浪士の不意打ち奇襲攻撃だったかのどちらか(あるいは両方)ということですね。

奇襲説はTVドラマでも出てきますが門番もいない門を乗り越え開けるシーンがあります。切りかかった後、山鹿流陣太鼓をならすという演出。この陣太鼓を鳴らすというのはこれが盗賊や闇討ちでは無く正式な「戦」である証明の為だというのが通説ですが、闇討ちでないなら切りかかる前に鳴らさないとダメなんじゃないかしらん?とちょっとだけ思ったり。。。でも戦争とはそういうものだからこれはまあいい(?)んじゃないかとも思います。

とすると吉良側が油断していた、ということですけどちょっと変に感じる所も。まず油断していたにしては上杉家から達人を用心棒に回されている事。それに14日は浅野匠頭(たくみのかみ)の月命日(切腹した日)
他の日はまあまあ・・・としても一ヶ月のうちで「14日」だけは緊張しそうなものなのに。これに対し作家の井沢元彦は「復讐されると思っていなかったのでは」と言っています。実際用心棒のはずの上杉家剣客 清水一学は大して戦いもせずあっさり台所で切られているそうで、そんなに剣の達人というわけでもなく芝居の誇張にすぎないらしいです。もっと言うなら「上杉家の殿様は復讐されるかもしれないと考えていたが、吉良本人は復讐なんてありえないと思っていた」だから吉良邸内の雰囲気もそんな感じだったのではないか。もし本当に死闘が繰り返されたならば赤穂浪士の側にも何人か死傷者が出てもいいはずだ・・・と。

お芝居では吉良は赤穂浪士からの復讐に怯える演出もありますが、本当は吉良が「復讐される事など無い」と思っていたと言うことはどういう事でしょう。つまり「恨みに思われる覚えがない」と言うことでしょう。忠臣蔵考とかの本にも書かれていますが吉良が浅野匠をいじめたとされる内容がありえないと言うのです。

例えば勅使饗応役になった浅野匠に恥をかかせるために間違った服装を教えたとか新品の畳を使うところを古畳でよいとウソを教えたりしたという事ですが、それはありえないとわかります。「ウソの教え」を教えたとしても浅野匠は多分、騙されなかったと思われるからです。なぜなら大名に成り立ての時、同じ饗応役の役目をしていて、今回大事な饗応役に選ばれたのも「以前に同じ役目をやった経験者」だからと推察されるからです。一度経験したお役目であり、大名として何度も「客側」として参加していて、当然服装とかを間違うはずがないのです。それに少し考えれば、部下が失態をおかしたらそれを指導するはずの上司は「なんでちゃんと教えないのだ」とその上から怒られるに決まっています。しかも今回は将軍綱吉が母親に天皇家から正一位という高位をもらうための運動の最中。天皇家の勅使をもてなすのに失敗したら上司ともども切腹もののはず。つまり芝居で描かれているような「いじめ」は当然ありえなかったと言います。

・・・ではいじめが無かったとしたら、何故浅野匠は吉良上野介に斬りかかったのでしょうか??

1994年市川 崑監督の「四十七人の刺客」(しじゅうしちにんのしかく)という映画がありました。そのラストで討ち入られ追い詰められた吉良上野介が大石内蔵助に「待て、浅野の刃傷の本当の理由を知りたくはないか!?」と叫ぶシーンがあります。それに対し大石内蔵助は「そんな事、知りとうない」と言って部下にも知らせず斬り殺してしまう。この映画では何故、浅野匠が吉良上野介に斬りかかったか最後まで「謎」となっているのです。
この映画の中での大石はどうやら吉良が本当に悪かったとは思っていないような雰囲気。

この解釈は色々あり本を読むと楽しいのですが井沢元彦いわく「忠臣蔵幻想」の最大のものは「浅野匠は名君」という事。実は忠臣蔵(正式には赤穂事件)がおきるずっと前に諸国の大名を評した幕府の調査書があったらしいのです。その中に浅野匠も出ていて「無能で女好き」と載っているらしい。これは一面的な見方にすぎないとしても、江戸城内で刀を抜いたらどうなるか想像が及ばなかった事について実は当時「バカ殿」と見られていたという。「江戸城内で刀を抜くなんてバカな事をしたということは、よっぽどな理由がある」それは「ひどいいじめがあったに違いない」という逆算された理由付けだった可能性が高いと言います。事実、浅野匠は「遺恨があった」(うらみがあった)とは言っていますがその内容はわからないのです。最近多くの識者が「浅野匠の逆恨みだったのではないか」という説を唱えています。。。だからこそ吉良本人は討ち入りされるとは思っておらず浅野の命日の14日も油断していたのであんなにあっさり討ち入られ、四十七士に負傷者は出なかったと言えるのではないか・・・と。もし、そうだとしたら逆恨みで殺された吉良上野介は本当に被害者だった可能性がありますねえ。
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ちなみに怪談の代表、鶴屋南北作「東海道四谷怪談」の田宮家に婿入りし田宮伊右衛門となった浪人も元は赤穂浪士という設定。「忠臣蔵」というのは日本人の琴線に触れる作品だったんでしょうね。う~ん、どうしたらそんな「琴線に触れる」ような作品が描けるのか。・・・・・・と思いつつ、ヤバイ状態にある今日この頃です。
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エロ漫画家 藤咲 真です。


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