「リカ」を読みました。
最近気分もあまり明るくなれず、ほとんど引き篭りの毎日・・・。これではイカンと先日無理に外出し古本屋に行ってみました。
そういえば最近本を読んでない、というより読む気が起きなかったので100円本を買ってみようかと眺めていると、ホラー小説を新古本で見つけました。幻冬舎文庫「リカ」著者は五十嵐貴久。新古本なのでちょっと予算オーバーでしたが(と言っても250円だけど)これを買ってきまして最近それをまた読み返しました。
幻冬舎文庫は一時凝って結構読んでいましたが、山田悠介「親指さがし」を読んで以来中断?しています。なんかいい感じのホラーが少なくなったような気がしまして・・・。当時良くいく本屋は山田悠介押しをしていてたくさんの本が平積みになっていました。「こんなに押してるなら2~3冊読んでみよう」でも自分にはあいませんでしたねえ。ちょっと構成や展開に無理があり、あえて悪く言うと「どうしてそうなる?」の連続で少々稚拙な展開が多いように感じました。ただ話の勢いは強い物があり中学生くらいの年代には受けているというネットの記事を見て「さもあらん」と納得しました。有名になった「リアル鬼ごっこ」は未読ですがインパクトはありそうでそれを感じます。でも当時はインパクトそれだけのように感じてしまいました。あの頃は「このミス(このミステリーが面白い)」の大賞が「エクスクロス」だったり、そういうのが受けてる時代でした。というかその走りが「リアル鬼ごっこ」だったのではないかと思います。でも最近ではかなり巧者になってきたとの評も見ますので、もう一度挑戦しようかな・・・・・・でも、お金が無いのでなかなかそうできませんけど。。。そういえば角川ホラー文庫も最近、個人的に心ときめくような本が少なくなりました。貴志祐介さんにホラーに戻ってきて欲しい。三津田信三さんには「赤まなこ」のような短編ホラーを書いて欲しい。ほんとにあくまで個人的な願いですけど。。。
この「リカ」、某レビューを見ると酷評が多いのですが個人的には面白かったと思います。
ーあらすじー
主人公は40を超えた出版社の営業サラリーマン。後輩に「出会い系サイト」勧められる。最初は疑心暗鬼だったが徐々に出会い系の疑似恋愛にのめり込む。しかし妻子のある身、最後の出会いに選んだのは20代後半の看護婦と名乗る「リカ」だった。メールのやり取りと通話だけだがリカは最初 純な少女のような振る舞いを見せる。が、徐々に強い束縛と依存を見せ始め、その様相に主人公は次第に恐怖を感じ交際を断ろうとするのだが・・・。
ーーーー完全なネタばれが有りますーーーー
ストーカー女の恐怖の話です。その女「リカ」がハンパではない。何しろラスト付近で警官から銃で撃たれても平気という化け物ですから。ジェイソン並みですねえ(笑)こう書くと荒唐無稽な話のようですが前半から中盤にかけてはリアルな展開を見せます。安易なネットでの出会いの恐怖、顔が見えず文章だけでその人物を判定してしまう危険、そういう現実の恐怖を描いていきます。この小説が出たのは12年前。出会い系の危険とかネットでの犯罪者募集サイトとかが問題になっていた時期ですね。所々初期の頃出会い系は~と、よく言われていたような話が出てきますし。「ネットの中には何が住んでいるかわからない、こんな怪物もいるのだ」端的に言えばこういう内容だと思います。ただ出てくるのがジェイソン並み(笑)なのでそこに「リアル感がない」とか「展開がどこかで見たような感じ」「稚拙すぎる」との酷評が出てしまうのかもしれません。ただ個人的にあんなストーカーは怖いと思いましたし
=====超ネタバレ=====
ラストで主人公が手足を切られ目をつぶされ喉を駄目にされて、それでも生かされたまま連れ去られていく(リカは看護婦)「これであの女は主人公を本当に自分のものにしたんだな」という刑事の感想が怖くて良かったんです。
===============
でも「展開がどこかで見たような感じ」は自分も感じました。貴志祐介「黒い家」に似てるなあと。「黒い家」の方がリアルなのでそういう意味では「見方が稚拙すぎる」となってしまうのかもしれません。もしかして基本的には前述した山田悠介調(?)のインパクト重視な作品なのかもしれませんねえ。個人的にはジェイソン並み女も良かったと思います。ただ「普段から強烈な悪臭がする」はちょっとやり過ぎだった感じがします。嫌悪感を出したかったんでしょうが看護婦としては優秀となにかチグハグな感を受けます。ホラーですからある程度荒唐無稽はいいと思いますが違和感はちょっと別かもと感じました。
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最近はホラー小説もラノベ風なものが多くなったように感じます。決してキライではありませんが「こえぇぇぇ~~」度が弱くなって欲しくはないですねえ。
そういえば最近本を読んでない、というより読む気が起きなかったので100円本を買ってみようかと眺めていると、ホラー小説を新古本で見つけました。幻冬舎文庫「リカ」著者は五十嵐貴久。新古本なのでちょっと予算オーバーでしたが(と言っても250円だけど)これを買ってきまして最近それをまた読み返しました。
幻冬舎文庫は一時凝って結構読んでいましたが、山田悠介「親指さがし」を読んで以来中断?しています。なんかいい感じのホラーが少なくなったような気がしまして・・・。当時良くいく本屋は山田悠介押しをしていてたくさんの本が平積みになっていました。「こんなに押してるなら2~3冊読んでみよう」でも自分にはあいませんでしたねえ。ちょっと構成や展開に無理があり、あえて悪く言うと「どうしてそうなる?」の連続で少々稚拙な展開が多いように感じました。ただ話の勢いは強い物があり中学生くらいの年代には受けているというネットの記事を見て「さもあらん」と納得しました。有名になった「リアル鬼ごっこ」は未読ですがインパクトはありそうでそれを感じます。でも当時はインパクトそれだけのように感じてしまいました。あの頃は「このミス(このミステリーが面白い)」の大賞が「エクスクロス」だったり、そういうのが受けてる時代でした。というかその走りが「リアル鬼ごっこ」だったのではないかと思います。でも最近ではかなり巧者になってきたとの評も見ますので、もう一度挑戦しようかな・・・・・・でも、お金が無いのでなかなかそうできませんけど。。。そういえば角川ホラー文庫も最近、個人的に心ときめくような本が少なくなりました。貴志祐介さんにホラーに戻ってきて欲しい。三津田信三さんには「赤まなこ」のような短編ホラーを書いて欲しい。ほんとにあくまで個人的な願いですけど。。。
この「リカ」、某レビューを見ると酷評が多いのですが個人的には面白かったと思います。
ーあらすじー
主人公は40を超えた出版社の営業サラリーマン。後輩に「出会い系サイト」勧められる。最初は疑心暗鬼だったが徐々に出会い系の疑似恋愛にのめり込む。しかし妻子のある身、最後の出会いに選んだのは20代後半の看護婦と名乗る「リカ」だった。メールのやり取りと通話だけだがリカは最初 純な少女のような振る舞いを見せる。が、徐々に強い束縛と依存を見せ始め、その様相に主人公は次第に恐怖を感じ交際を断ろうとするのだが・・・。
ーーーー完全なネタばれが有りますーーーー
ストーカー女の恐怖の話です。その女「リカ」がハンパではない。何しろラスト付近で警官から銃で撃たれても平気という化け物ですから。ジェイソン並みですねえ(笑)こう書くと荒唐無稽な話のようですが前半から中盤にかけてはリアルな展開を見せます。安易なネットでの出会いの恐怖、顔が見えず文章だけでその人物を判定してしまう危険、そういう現実の恐怖を描いていきます。この小説が出たのは12年前。出会い系の危険とかネットでの犯罪者募集サイトとかが問題になっていた時期ですね。所々初期の頃出会い系は~と、よく言われていたような話が出てきますし。「ネットの中には何が住んでいるかわからない、こんな怪物もいるのだ」端的に言えばこういう内容だと思います。ただ出てくるのがジェイソン並み(笑)なのでそこに「リアル感がない」とか「展開がどこかで見たような感じ」「稚拙すぎる」との酷評が出てしまうのかもしれません。ただ個人的にあんなストーカーは怖いと思いましたし
=====超ネタバレ=====
ラストで主人公が手足を切られ目をつぶされ喉を駄目にされて、それでも生かされたまま連れ去られていく(リカは看護婦)「これであの女は主人公を本当に自分のものにしたんだな」という刑事の感想が怖くて良かったんです。
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でも「展開がどこかで見たような感じ」は自分も感じました。貴志祐介「黒い家」に似てるなあと。「黒い家」の方がリアルなのでそういう意味では「見方が稚拙すぎる」となってしまうのかもしれません。もしかして基本的には前述した山田悠介調(?)のインパクト重視な作品なのかもしれませんねえ。個人的にはジェイソン並み女も良かったと思います。ただ「普段から強烈な悪臭がする」はちょっとやり過ぎだった感じがします。嫌悪感を出したかったんでしょうが看護婦としては優秀となにかチグハグな感を受けます。ホラーですからある程度荒唐無稽はいいと思いますが違和感はちょっと別かもと感じました。
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最近はホラー小説もラノベ風なものが多くなったように感じます。決してキライではありませんが「こえぇぇぇ~~」度が弱くなって欲しくはないですねえ。