ダダ
「Mr ブルックスー完璧なる殺人鬼」 というDVDを観ました。あんまり期待してなかったので、その為か結構楽しめました。ネタバレはまずいので詳細は省きますが、殺人鬼のケビン・コスナー、それを追う刑事がデミ・ムーアという役回りです。このデミ・ムーア、髪型のせいか一瞬のカットが、ウルトラマンに出てきた宇宙人のダダに見えてしまいました。基本は整っているんでしょうが、やっぱり髪型のせいでしょうか?(アセ
宇宙人ダダは元々「ダダイズム」から取られたネーミングらしいのですが、どの辺りが「ダダイズム」なんでしょうか?(笑)あの縞々がマン・レイの写真っぽい・・・ってことなのかな?
「ダダイズム」というのは1916年前後に起こった芸術運動のことです。第一次世界大戦が勃発し、主にフランスから戦火を逃れた芸術家達が起こした運動でした。「ダダ」という名前は詩人のツアラが辞書を開いて適当につけたとか、フランス語の「だぁ、だぁ」(赤ちゃんをあやす言葉)だとか言われてます。この運動がふるってまして、「この運動によって戦争を終わらすのだ」と謳っていました。すごすぎますよね、芸術活動で戦争を終わらせよう・・・なんて。
運動の方針は既成概念(いわば、広く社会で認められている多くの考え)の否定です。
何故かというと「このような残酷な戦争が起こったのは、今までの既成概念が間違っているからだ」だから「それを否定し、破壊しなければならない。」ということです。これを作品を創って発表することで、みんなに解らせようとしたのです。ほんとにすごいですよね、マジでできると思ってたんでしょうか?
おかげで作品も「否定的なもの」「破壊的なもの」がテーマです。そのうち、作家自身をも否定し出します(作家自身も 今までの考えの中で生きてきたから)。そんなことしたら、運動自体崩壊します。結局、そうなりました。
でも、このダダの思想から「シュールレアリスム」(超現実主義)が生まれたとも言えます。破壊は誕生の母なんですねえ。この刹那的(?)な運動がけっこう好きなんですよね(笑)。