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突然ですが本を読みまして

定期通院してまいりました。心臓系の数値が良くなっていて驚き。でも体感は全くないんですけど(苦笑)
突然ですが、最近、ある本を読んで目のウロコと思った事があります。「何故 新選組ができたのか」です。

幕末、黒船来航、幕府独断?の通商条約締結により尊王攘夷論が高まり その上テロ事件 桜田門外の変を受けて 将軍徳川家茂(いえもち)は上洛し孝徳天皇に攘夷(外国人を打ち払う事)を奏上することになりました。将軍が上洛するのは徳川家光以来およそ230年ぶりの事。尊王論の高まり=将軍の失墜につながりますから、それだけ幕府の権威は落ちていたんですね。しかし京都所司代の武力だけでは道中また在京中の治安が維持できないとの清河八郎の建策により諸国の浪人から浪士隊が組まれ将軍護衛の任につくことになりました。

その浪士隊が紆余曲折後「京都守護職 会津藩主 松平容保」の預かりとなり「新選組」の名を賜りました。だけど…

「いやちょっとまてよ、徳川幕府は旗本8万騎と言われる大兵力を持ってるはず。そもそもなんで浪人で部隊を造らなきゃいけないの?旗本で組織すればいいじゃん」

そういえばそうですねえ。井伊家なんて武田家高坂氏の武門を受け継ぎ「井伊の赤備え」と言われたほどの武勇の家。しかもお役がない旗本衆がたくさんいるのに…なんで?

まずは旗本衆に遠征出来る程の資金がなかったという事があります。当時の旗本の財政は一部を除いて苦しいものでした。浪士隊編成の支度金は確か300両だったと思います。旗本が行くよりはるかに安上がりだったかも??しかし最大の理由は、当時の旗本はまさに官僚になり下がり「軍務」を行う事など不可能に近い者ばかりだった。刀は帯びていても腑抜けばっかだったという事でしょうか。しかしもちろん旗本が0だったわけではなく近習衆や大身の旗本は付き添いました。また京都警護にも「京都見廻組」という2旗本の隊が結成されてます。けど2隊で200名ほど。主に二条城の警備をしたと言いますがどう見ても少ないですよねえ。だって8万騎いる中の200人ですもん。(しかし坂本龍馬暗殺の首謀者という説あり)結局旗本衆だけではその役目が務まらず仕方なく浪人の出番と。死を賭して将軍の旗のもとに集ったのが浪人と言う皮肉。

そして京都の守備を担う軍事司令官も武勇に優れる譜代大名に命じられました。それが会津藩中将 松平容保。肩書も「京都守護職」という特別職。もし江戸初期に旗本でなく大名が「守護職」に選ばれたら「大名家に命じるなんて我ら旗本の恥」とか大騒ぎになっていたかもしれません。それこそ大久保彦左衛門 忠敬(ただたか)あたりが老中に直談判しに来たかも。彦左衛門なら「将軍様、天領を守るのは我ら旗本がお役。我らに命じられなければ腹を切る」とか言い出しそうですよね(苦笑)

これは長州の奇兵隊にも通じるものとか。奇兵隊も町人衆の集まりで相撲取りで集まった「力士隊」や呉服問屋が集まって「呉服隊」を組織したとか。やっぱ徳川300年の太平が「平和ボケ」を生んだんでしょうかねえ。

・・・なんか70年の太平を紡いだ現代にも通じてるような。。。当時の有名な狂歌は

泰平の眠りを覚ます上喜撰(じょうきせん) たつた四杯で夜も眠れず 

上喜撰(じょうきせん)とは宇治茶の銘柄。これを浦賀沖に来たアメリカの蒸気船4隻に掛けたわけですね。たった4杯(隻)で夜も眠れない。当時もお茶を飲むと夜 眠れないと知れてたんですねえ。

幕末は4隻の黒船、現代はミサイル・・・になるんでしょうか。。。

「プロメテウス」を観ました。

先日「エイリアン: コヴェナント」を観た際、わからないことが在ったので その前作である「プロメテウス」を観ました。

ーあらすじーネタバレしますー
2096年、主人公 考古学者のエリザベス・ショウは同僚である恋人チャーリー・ホロウエイと共にスコットランドで古代遺跡を発見。そこに描かれている謎の壁画。空を指さす人と空には和惑星系らしきもの。世界各地の遺跡からも同類のものが発見されてきていたが、今回の壁画からは実在する惑星の座標が特定された。そこははかつて地球に飛来し、人類を創生した異星人が住む惑星なのかもしれない。大企業ウエイランド社社長ウエイランドの後援により(というより指示で)科学者の調査チームが結成されエリザベスはその隊長になる。チームを乗せた調査船「プロメテウス」号は謎の惑星に到達、調査する為に惑星に着陸する・・・。

映画はその謎の惑星に到着するところから始まります。もちろん航海を管理するアンドロイドもチームにいて、それが「コヴェナント」にも出てきたデイビットです。

その惑星は異星人の死体だらけ。そしてかつては建物であったらしい遺跡の中には 多数の壺のような容器。容器中にはブラックオイルのような液体状の物質。・・・と、その後の展開ははしょります。色々あって、その物体は異星人が造った生物兵器でこの惑星はその兵器の製造基地、そして実験を行う軍事基地だった。生物兵器を造った異星人もその生物兵器によって全滅させられていた。 

そしてまたまたなんだかんだあって・・・エリザベスとアンドロイドのデイビットだけが生き残る。エリザベスは異星人の残された船に乗って異星人の母星に出発する。理由は「何故こんなものを造ったのか」を知る為に・・・。

という事は「エイリアン: コヴェナント」でデイビットが生物兵器を落として全滅させた惑星は異星人の母星だったってわけですね。つまり「プロメテウス号」が生物兵器を輸送してたわけではなく、ここで奪った?異星人の船で母星に行って、たまたま?積まれていた生物兵器をばらまいたということになるんですね。「プロメテウス」号はただの調査船でした。

エリザベスは生物兵器によって全滅した軍事基地惑星、いまだ生物兵器が蔓延しているこの惑星に「近づかないよう」「警告」を発信する装置を設置してから 異星人の母星に出発します。という事は、この軍事基地惑星が初代「エイリアン」で出てくる「警告」惑星になるんでしょうか。生物兵器はこの段階ではまだ完全ではなく、進化して「エイリアン」になります。その辺りは「エイリアン: コヴェナント」で語られています。

まあ、ちと無理やりっぽいですが 何故エリザベスが異星人の母星に向かうのかはわかります。「生物兵器を何故造ったか」そして「人類を本当に造ったのはこの異星人なのか」この二つの謎からでしょうか。

しかしデイビットが異星人の母星に生物兵器をばらまくような事になったのかは「エイリアン: コヴェナント」でも描かれていません。ばらまく以前にエリザベスは死んでいるという事をうかがわせる描写があるのでデイビットの意思か、もしくはエリザベスの遺言だったのか・・・?この辺りが次回作になるのでしょうか?(というか次回で描かれるのかしらん)でもこれでリドリー・スコットの「エイリアン」への考えがなんとな~くわかった様な。以下、自分の勝手な思い込みですが。。。初代「エイリアン」ではエイリアンとは完全な生命体だと言ってます。「体液は酸、真空中でも活動でき、生きるために狂暴にして凶悪。完全な生命体」これが「神の奇跡」ではなく 実は人間(異星人)が創り出した生命体だった。そんなものは神の創造物ではありえない・・・と言いたいのかも知れません。

欧米では人にそっくりのロボットを作るのに抵抗が大きいと以前ニュースで見た事があります。SFでは「レプリカント」(ブレードランナー)よろしく定番みたいなものですが、人に似せたものを造るのは罪、「The Creator」(神)の真似をする事は出来ないという思いが強いのだと言います。やっぱキリスト教の思想でしょうかねえ。そういえば2000年頃だったと思いますがアメリカ人の50%が進化論を信じていない、生物は神が造ったと思っているというのも見た記憶があります。これも文化でしょうかねえ。思えばアメリカはプロテスタントがつくった国ですもんね。ちなみに「The Creator」を「神」と訳したのは間違いという宗教学者の言もあります。「The Creator(ザ クリエイター)」と言う概念は日本の「神」という概念とは似て非なるもので逆に日本ではわかりにくくなると。まあ「創造主」って訳がありますしね。ちなみに戦国時代、日本にやってきた宣教師は「The Creator」を「大日」と訳したとか。「おてんとうさま」からですかねえ?それとも大日如来??でもそのおかげで「仏教の神」(神仏混交)と間違われる事に気が付き「デウス」様になったようです。当時日本には無い概念だったんでしょうねえ。。。
ーーーーーー
「プロメテウス」を観てからは「エイリアン: コヴェナント」単独で観た時よりも次回作に興味が湧いてきました。落ちは「異星人が造った者=凶悪=エイリアン」こうならば異星人が造った(まだわかってないけど)「人間=凶悪=悪」ってな感じになるのでしょうかねえ???そういえばキリスト教も性悪説ですもんねえ。。。ちといろいろ深読みしすぎかな(笑)エンターテインメントに徹してくる方が正解でしょうか。
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でもやっぱ、自分は初代の「自然に生まれた凶悪な完全生命体」という方に俄然、魅力を感じるんですけど~~~。ま、単にホラー好きなだけなんです。。。(でも海外ホラーにはキリスト教は欠かせません)

エイリアン: コヴェナントを観ました。

先日、病院廻りの待ち時間に「エイリアン: コヴェナント」を観ました。

シネコンではその他「ダンケルク」「関ケ原」「三度目の殺人」と個人的に興味ある映画もやっていましてどれを見るか悩んだ末「エイリアン: コヴェナント」にしました。

いつも通りに 前情報を全然入れてないのですが「ダンケルク」は恐らく…というか100%1940年第二次世界大戦初期のイギリス欧州派遣軍がドイツ軍に追い詰められ「ダンケルク」からドーバー海峡を越えイギリス本土へ撤退したあの作戦の映画でしょう。コードネーム「ダイナモ作戦」だったっけ???ウォーゲームやシミュレーションだとドイツ海軍が貧弱すぎて阻止できないんですよね。というかイギリス海軍が強すぎてと言う方が正確かな。史実は確かヒトラーの命令ミスが最大の原因でしたでしょうか?もちろんすごい興味があったんですが当然字幕。。。最近は特に字幕を読むのが億劫で「映画は読みたくない、観たいんだ!」と勝手な理屈をつけて吹き替えしか観ない自分。興味マンマンでしたけど断念。

「関ケ原」はもちろん徳川家康の天下分け目となった関ケ原の合戦ですよね。前情報を見てないのでわからないのですが合戦だけの「天と地と」みたいのだったらやだなあ…と思い止めました。

関ケ原はその前夜までの謀略と政略にその神髄があるように思うんですよね。実際司馬遼太郎「関ケ原」なんか上中下巻の3冊。「徳川家康」が1冊なのに関ケ原を語るには1冊では無理だったんでしょうね。読んでいるのですが細かい所は…忘れました(汗汗)思えば「世に棲む日々」(吉田松陰、高杉晋作)「竜馬がゆく」(坂本龍馬)も全巻読んでいるのですがもう忘れてる。。。実は明治維新はあまり好みじゃないんです。。。でも何故か「燃えよ剣」(新選組、土方歳三)は結構覚えてる。

昔は不思議だと思っていた事なのですが「天下分け目」と言えば「天王山」(山崎の戦い)なんですよね。なんで「関ケ原」じゃないんだろうと。しかし思えば「関ケ原」は「豊臣家大老の徳川家康」と「豊臣家奉行の石田三成」(名目上は大老毛利輝元)との戦いなんですよね。つまり「豊臣家臣の内紛」になるわけです。山崎の戦いも織田家臣同志の戦いですけど一方は弑逆者。というか「三日天下」とも言われる通り一応は天下取ったことになってるのかしら?だから関ケ原より「天王山」なんだろうなあと勝手に納得してます(笑)つーか、単に「天王山」の方が先だったからでしょうかねえ。関ケ原の時代でも「ここが天王山」とか言ってそうです。
そういえば関係ありませんが「頑固一徹」とか全然意見を曲げないような事を「一徹」と言うのは斎藤家家臣の稲葉一鉄から来てるそうです。稲葉一鉄が無類の頑固者だったからだとか。それにしては…織田方の調略(確か竹中半兵衛)に乗って内応してしまう所があるとか、なんか微妙(笑)。主君龍興への換言が受け入れられなかったと言うのが遠因ですが換言の方を「一徹」したのかしらん?(信長家臣になって後、褒美の信長の「信」の字を固辞した逸話からでしょうか)

「三度目の殺人」は映画館のモニターで宣伝動画を観て物凄く観たくなりました。当然日本語なので字幕は無い。しかも主演?が役所広司。かなり迷ったのですが監督が「誰も知らない」の監督と出てきたので…「う~ん、今はそんな気分じゃないなあ」と思い止めました(ストーリーがちがうから雰囲気も違うんだろうけど)

そして「エイリアン: コヴェナント」の吹き替え版を観る事に。監督も初代「エイリアン」のリドリー・スコット。正統な?続編だろうと期待してました。
ーーー微妙にネタバレありーーー
内容は続編でなく 初代「エイリアン」のその前のお話。確かに雰囲気は初代に近い。でも微妙にわけが分からない所があるなあ…と思ったらその前に「プロメテウス」(リドリー・スコット)という作品がありその続編なのです。自分は「プロメテウス」を観ていないので微妙に分からない所はあるものの、ストーリー自体は初見でも難はありませんでした。というかストーリーは初代「エイリアン」とほぼ同じ。植民惑星にコールドスリープしている乗組員15名と入植者2000人を運んでいる「コヴェナント」号。一人アンドロイドのウォルターだけが船の管理していた。途中、惑星の誕生によるニュートリノ爆発に出会い「コヴェナント」号は損傷。ウォルターは乗組員15名を目覚めさせ船を修理…している途中に謎の通信を受ける。その通信元を探るとそこには居住可能な惑星があり、そこから流れてくることがわかった。乗組員はその惑星を調査することを決め小型艇で惑星に降りる…。

初代「エイリアン」では「謎の通信」を資源運搬船ノストロモ号のメインコンピュータ「おふくろさん」が発見(アンドロイドもコールドスリープしている)乗組員をコールドスリープから目覚めさせその発信元を探らせる。そこには何者かに食い破られた異星人の死体があり、通信内容を解読すると「この惑星には近づくな」という警告だった…という流れ。すごい似ています。

今回の通信元は10年前に行方不明になった「プロメテウス」号。通信を行ったものはプロメテウスに乗っていた唯一の生き残り?アンドロイドのディビットだった。遭難した「プロメテウス」号の積荷は生物兵器。その生物兵器が破損で漏れて、この惑星の動物全てを殺しつくしてしまった。しかしアンドロイドは生き物ではないのでディビット一人がこの地で生き残っていた。このアンドロイド・ディビットは「コヴェナント」号のアンドロイド・ウォルターより前の製造(初期型)だが同型なので外見はそっくり。しかし後継のウォルターは初期型のディビットより感情が複雑でないと言う。この辺りの理由はきっと「プロメテウス」で描かれているのでしょう。ともかくそっくりなアンドロイドが2体。ディビットに不信を持ち話し合ううちに この惑星に生物兵器をわざとばらまき 動物を死滅させたのはデイビットだとウォルターにはわかってしまう。今回の通信も人間(生物)をおびき寄せる為にデイビットが仕掛けたものだった…。

もうこの辺でラストの展開は読めました(笑)ま、二子のトリックの定番ですね。後は観てのお楽しみに。
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多分テーマは人類の創造。神の領域の話ですね~。

今回の作品では初代「エイリアン」に直接つながらないので多分、もう一作くらい作るつもりなのでしょう。確かに初代「エイリアン」の雰囲気はありましたが やっぱ初代には近づけませんねえ。というか初代「エイリアン」はSF「ホラー」ですから。エイリアンが動くのを感知するセンサーの「ピッ、ピッ」という音がすごく怖い。突然「ピピピピピピーッ」と急速に…そして音が消える。純粋にホラーです。しかし続編はホラー要素はほとんど消え[SF]だけになっていきます。二作目のキャッチコピー「今度は戦争だ!!!」にどれだけ落胆したことか…。初代のCMキャッチコピーは(ちょっと「未知との遭遇」っぽい)「第一次接近遭遇…警告、危険アリ」とか「宇宙ではあなたの悲鳴は聞こえない」とかほんとホラーですね~物凄く好きでした。メイン・コンピューターも吹き替えが「おふくろさん」。今回は「マザー」だったのでそこも少し残念。でもあの映像で「おふくろさん」は合わないかな。またリドリー・スコットにしては珍しく、人間味があるシャワーシーンがあります(ほんのちょっとだけ)

これを観て、わからない所があるのでとりあえず「プロメテウス」を観てみようと思いました。そして・・・

「ダンケルク」か「関ケ原」にしとけばよかったかな…とちょっとだけ思いました(苦笑)ちなみに「コヴェナント」とは「契約」と言う意味の古い英語らしいです。

「霧の旗ー堀北真希版」を観ました。後編ーホラークイーンのその後ー

9月に入りました。菊月になりお腹を壊し少々ブルーに。途端に涼しくなったからでしょうか、今日などは残暑などどこへやら寝ていて寒い位でした。

前回の続き「霧の旗ー堀北真希版」の感想です。本当はこれが一番思ったこと。主演の堀北真希と言えば私の中では「本当にあった怖い話」シリーズ、「渋谷怪談」シリーズや劇場版、怪談新耳袋シリーズや劇場版、Jホラー「予言」などのホラー作品に出演している女優のイメージが強い。というかその他の映像作品を観てないだけなのですけど(苦笑)ですから私にとって堀北真希は代表的なホラー女優なのです。ほぼ高校生役ですのでそのイメージがとても強い。
今回の「霧の旗」には脇役として谷村美月も出演。谷村美月も初めて見たのは「本当にあった怖い話」での初々しい中学生水泳部員のスクール水着姿。なによりも大好きな「トリハダ」シリーズの主役的存在。映画では殆ど観ませんでしたが「ドラマ」では見事なホラー女優でした。「トリハダ」シリーズをずっと観てきたので「高校生」から「女子大生」、そしてOLになる過程を観てきました。そこで感じるのが谷村美月は「年を重ねた」なあとつづく思う事。年相応の経年を観て取れると思いました。
同じホラー女優(自分の中では)堀北真希も初めて観たのは「本当にあった怖い話」です。怖い本に取り憑かれる中学生?役でした。ですので堀北真希もおそらく同年代なのでしょう。でも映画で観ることが多かったせいか前文でも書きましたが「高校生」役の姿ばかり。ですので「霧の旗」の主役と聞いて「合うか知らん??」と思ったものです。観てみれば良かったのですが感想は「昔と変わってないなあ」でした。確かに年を重ね、髪の毛もうっすら茶髪(笑)になってましたが「高校生」役のころのイメージが多々残ってるなあと自分は感じました。同年代のホラークイーン(自分の中では)。その年の重ね方は違うものだなあ、と今回の「霧の旗」では思いました。

「霧の旗ー堀北真希版」は2014年作。3年前の作品です。堀北真希は休止中、谷村美月はバイ・プレイヤーになっています。新しい自分の中での「ホラークイーン」が出てきてほしいと思う今日この頃です。

「霧の旗ー堀北真希版」を観ました。前編

以前書いたかもしれませんが 「霧の旗ー堀北真希版」を観ました。
松本清張原作「霧の旗」はもう何度もドラマ化(9回目)されていますが自分が見たのはその中でも3作。昭和時代の安田成美版、2010年代の相武紗季版、そして今回の堀北真希版です。

ーーー昭和安田成美版のあらすじ(これが観た中で一番原作に近いと思うので)ネタバレ前提ですーーー
死刑判決の裁判をひっくり返し無罪を勝ち取る事で名を成し、今や日本で有数の名弁護士となり政界進出の報道までされる大塚欽三。飛ぶ鳥を落とす勢いで有名事件の弁護をし、またフレンチレストラン「みなせ」の若く美しい経営者 河野径子を本妻とは別に愛人とし溺愛していた。忙しい仕事の合間、径子との泊りがけゴルフデートに出かけようとする間際、田舎臭い格好の若い女の子が東京の事務所に訪ねてくる。聞けば何度も冤罪事件を無実にしてきた大塚に自分の兄の弁護を頼む為、九州の田舎から出てきたのだと言う。「大塚先生でなければ兄の無罪は勝ち取れません!」と霧子が断言するその事件とは

九州でつつましく暮らす柳田正夫と霧子兄妹。生活は苦しくとも兄妹で懸命に生きていた。しかし小学校の先生をしている正夫は不手際から学校の学級資金を落としてしまう。仕方なく高利貸しの渡辺キクから金を借りるが借金は膨らみ取り立ては連日厳しくなった。そんな時渡辺キクが撲殺され金と柳田正夫の債権証書だけが無くなる。警察は債権証書と金を奪うために殺したと「強盗殺人」容疑で柳田正夫を逮捕。正夫は「自分がキクの所に行った時は既に殺されていた。債権証書は取ったが殺していない」と主張。しかし連日の厳しい取り調べにより犯行を自白させられる。裁判で改めて「強盗殺人はしていない」と主張するが自白があるため覆らず「強盗殺人犯」として死刑判決も憂慮される状態だった。

「だけどお兄ちゃんは絶対やってないんです、それは一番身近にいた私がわかります!!」と主張する霧子に面倒くさそうな目を向ける大塚。大塚にとって遠い九州の事件でもあるし何より径子との約束の時間が迫っていた。やんわり「私の弁護料は高い。九州の優秀な弁護士に頼んだ方が良い」と断ると「なんとしても払う」と霧子は言い「先生は以前、何件もお金にならずとも冤罪者の弁護をして下さっていたではないですか!」
対して「正義の押し売りはやめてほしい!」そう言って径子と事務所前で合い、デートに行く大塚。それを絶望の目で眺める霧子だった。そんな光景を大塚を取材に来ていた週刊誌記者 阿部が見ていた。

半年後大塚のもとに霧子から葉書が届く。「兄は強盗殺人の汚名を被ったまま、獄中で病死しました」大塚に悔恨の思いが湧く。まるで「あなたが弁護してくれなかったからこうなった」と書かれているようだと。大塚は霧子の兄の事件の資料を取り寄せ、それを読んで犯人は左利きだと確信する。霧子の兄は右利き。犯人ではなかったのだ。大塚が事件の資料を取り寄せた事を知った記者阿部は大塚への取材で、大塚が霧子の兄が犯人でないと確信していると見抜いた。そんな時阿部は銀座のクラブでホステスとなった霧子と出会う。田舎娘が銀座の女として見違える程美しくなって現れたのだった。

阿部は大塚が霧子の兄が犯人ではないと思っていることを告げるが霧子はさみしく言う「兄はもう死んでしまったのです」
そんな時霧子はひょんなことから大塚の愛人径子が殺人現場に遭遇するところに出くわす。「信じてください、私じゃないんです!私が来た時にはもう死んでたんです」霧子は信じると言う。すると径子は「あなた、証人になってください。私じゃないという!!」霧子はそれも承諾する。何故なら死体のそばにはインディアンがかたどられたジッポライターが落ちていたからだ。径子は霧子の名前と勤め先の銀座のクラブの名を聞くと急いで帰っていった。その時霧子はジッポライターを自分の手中に隠し、かわりに径子が落としていったイヤリングを死体の側に置いていく。
後日警察は径子を殺人犯として逮捕。「私じゃありません。証人がいます。銀座のクラブに勤める柳田霧子さんという」径子のこの証言の裏どりに警察は霧子の元を訪れる。しかし霧子は「径子さんなんて人知りません。あった事もないし、そんなところ行ってません」「ライター?行ってない私が知っているわけがありません」
霧子は径子と殺人現場で合った事を否定するのだった。

なんか長々と書いてしまいました大まかな流れはこんな感じです。大塚弁護士は本妻とは既に冷え切っていて径子だけが大切な人でした。それを利用して霧子は自分と同じ目に合わせようとする。冤罪で殺人者に仕立てて復讐しようとするんです。この霧子役安田成美版では弁護士大塚は老人という設定。故 田村高廣が演じています。 原作読んでないけど多分原作でも老人でしょう。松本清張はそういう設定が多いから(多分自分と同年齢程度に設定してると思います)

しかし2010年以降の相武紗季版、堀北真希版になると新進気鋭の若手弁護士(市川海老蔵、椎名桔平)になっている。ま、椎名桔平は50くらいだから若手とは言えないけど個人的には老弁護士という設定の方がいいと思います。老弁護士だからこそ、若い愛人の径子に執着し、人生をかけてまで愛人を救おうとする心情になるのだと思いますから。ラストは霧子が大塚弁護士に証拠のライターを渡すと言って自宅に招き入れ酒で酔わせて誘惑し、関係を結ぶ。その後、愛人を救うため偽証しろと迫り私の処女を奪った、と検察庁に手紙を出します。しかも処女だったことを示す産婦人科医の診断書付きで。このことにより大塚は弁護士資格を失う。しかし残り少ない人生をかけて径子を救う事を誓う。霧子は復讐の為とは言え、処女を老弁護士にささげた。何故に??この行動はもしかして大塚を愛していたかもしれないと思わせますねえ。愛と憎悪は紙一重、憎悪は愛と隣り合わせと言いますから。

結局径子は救われず殺人犯のまま、大塚は離婚、マスコミにたたかれ弁護士資格も失い老い傷ついても径子の冤罪を必ず晴らすと誓う姿で終わる。清張らしい終わり方。でも2010年以降版では検察への手紙の内容もソフトになってるし径子は殺人犯の疑惑から救われちゃう。霧子がライターを検察に提出しちゃう。手紙の内容はまあいいとしても、径子が救われちゃうと松本清張の醍醐味が薄れるように感じてしまう自分なんですよねえ。。。「救いのないラスト」がまさに松本清張です(笑) 

思えば「疑惑」も何度もドラマ化されてますが最近の作では鬼熊こと鬼塚熊子が「実はいい人」的に終わることが多い。(最新作ではサイコパスっぽかったですけど)やっぱ今は暗い「絶望ラスト」はダメなんでしょうかねえ?

長くなりましたので次回に続きます。

♪パンツ占い♪
今日のパンツ占いだよ!
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プロフィール

ふじさきまこと

Author:ふじさきまこと
エロ漫画家 藤咲 真です。


単行本は過去12冊
(単行本化されていない作品集めると2〜3冊分ありますけど・・・)


お仕事依頼はツイッター 藤咲真 18禁 へどうぞよろしくお願いいたします。

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