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「丙午」今も恐れられるかしら?


前回、干支の事を書いた時思い出した事があります。

今年は戌(いぬ)年ですが正確には戊戌(つちのえいぬ)年です。これは前回書いた十干と十二支を組み合わせたもの。

甲子(きのえね)木の兄の子(ね)の年から始まり癸亥(みずのとい)水の弟の亥の年で終わる。このひと廻りに60年かかる。つまり甲子(きのえね)生まれの人がもう一度 、生まれた年と同じ甲子(きのえね)を迎えるのは60年後。これを暦が一回りした事から「還暦」と言い、また1歳(赤ちゃん)に戻るという意味で赤いちゃんちゃんこ(赤ちゃんの象徴)を着るわけです。次に甲子(きのえね)を迎えるのは120歳になるのでほとんどの人は同じ生まれ年を人生で一回しか迎えられません。

いい年のオッサンなら知っているかと思いますが「丙午(ひのえうま)」の年は嫌われていました。この年生まれの女性は「夫を食い殺す」という迷信が昔からあったからです。上の図はネットで拾ってきた国立社会保障人口研究所の2015年の人口統計図。第二次ベビーブーム直前の50歳の人口が極端にへこんでいるのがわかると思います。2015年に51歳になる方々、1966年生まれ。それが「丙午」生まれの人たちなのです。この年に子供を産んでもし、女の子だったら可哀そう…そういう理由で出産が避けられた。だから人口が増える中、この年だけ極端に人口が低いのです。時代は共通一次時代(今のセンター試験)。きっと浪人すると苦しいと言われた事でしょう。だって翌年は2/3くらい人口が増えているんですから(苦笑)でもつまり、この時点で迷信はまだ生きていたって事ですね。

昔、ある編集との話で「何故、丙午は嫌われるのか?」という話をしたことがあります。その時自分は「火が重なってるからじゃないですか?」と答えました。つまり午(うま)は南。多分昼の12時、太陽が南へ来る時間を正午と言うのもここから来てると思います(わかんないですけど)。そこへ持ってきて「ひのえ=火の兄」とくる。つまり「熱い(午)熱い(火)熱い(兄)」が重なった女が生まれると考えたからじゃないか、と推測しました。

しかし確かラジオだったと思いますが「丙午の起源は八百屋お七」と言うのを聞きました。「八百屋お七」というのは江戸時代の有名な悲恋(になるんだろうなあ)の女性。江戸の大火事(天和の大火事)で焼け出された八百屋のお七は避難所の寺で美男子 生田庄之介と出会う。一目ぼれしたお七。しかし火が消え人々は焼けた家に帰り再建を始める。お七は庄之介が忘れられない。どうにかしてもう一度会いたい。「そうだ、また火事になれば人々は寺に避難する。そうすればまた会える」お七は自分の住む長屋に火をつけた。

この後は物語によってボヤで済んだとか天明の大火災並みの大火事になったとか別れます。でも例えボヤだろうが火つけは重罪。最も重い刑「火あぶり」になる。しかしお七を見た奉行はあまりの幼さに同情し「そちはまだ14であろう」とした。当時も元服前(15歳かぞえ)の子供なら罪一等を減じられるようになっていたという。しかし寺の過去帳(出生録)が調べられ16歳(かぞえ)であることがわかり小塚原の刑場で火あぶりとなった…というお話。虚実ないまぜでどこまでが真実かはわかりませんが、16歳で火あぶりになった女の子がいたこと、モデルとなる事件があったことは確かなようです。

この「八百屋お七」が丙午生まれだったため、火を起こす女から男を取り殺す女に発展したとか。数ある物語の中にはお七の火付けによって愛しい恋しい庄之介は焼死してしまう、と言うくだりもあるそうでこれなんかまさに「男を取り殺す」女になります。また逆に火付けをしたが恋しい庄之介が焼死するかもしれないと気が付き、自ら半鐘を鳴らす、という物語もあります。まあ、どっちにしろこの「火付け」のお七が「熱い、熱い、熱い」丙午生まれだったのでこの迷信が生まれたという説です。これを聞いたとき「テキトーな事を言ってしまったなあ」と思ったものでした。

ところが最近、ネット記事でお七のモデルとなった事件から類推してもお七が丙午生まれだとは考えられない。丙午生まれというのは後世に創作されたものだろうというのが有力だと読みました。火付けをしたから火が三つ重なる丙午生まれだろうとされた。となるとやっぱり「熱い、熱い、熱い」丙午説が有力視されます。

ちなみに次の丙午は8年後の2026年。その時、この迷信はまだ生きてるのでしょうか?まあ、さすがにもう無くなってるだろうなあ。

PS サイコパスを調べるテスト(?)にこんなものがあるそうです。
とある妻が夫の葬儀の席で夫の友人に一目ぼれした。その三日後にその妻は死んだ夫との間にできた我が子を殺した。それはなぜでしょう。

一般的な答えは「その男と恋愛するには前夫の子供が邪魔だったから」というもの。しかしサイコパスはこう答えるそうです。

「子供が死ねばまた葬儀になり、一目ぼれした男とまた会えるから」

う~~~ん、お七は……(汗汗)
♪パンツ占い♪
今日のパンツ占いだよ!
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エロ漫画家 藤咲 真です。


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