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ホラーな感じ

久しぶりにTVで「心霊特集番組」を見ました。今年初めてかもしれません。
録画なので放送時間より後に見ました。そうですね、ちょうど丑三刻に。
「ホラー好きだけど超ビビリ」な私なのですが、最近ホラー映画も借りてないしここは刺激を求めてあえて妖気漂う丑三刻に見てみました(笑)まあ、怖かった・・・のですけどオチがどこかやさしい感じになってるのは、近頃の風潮でしょうか。以前と違って今はホラーホラーはやっぱりきついので、どこか「ほっこり」する要素をいれないとだめなのかな・・・と思ったり。
この手の再現ドラマで時々思うのですが 例えば「引っ越した家の鏡に霊が映り、真後ろに女の霊が立っていた」でも「その後の記憶がありません。気がついたら朝でした」みたいな下りは本当はかなり説明不足なような。気を失ったのか、眠ってしまったのか??でも適度な「ほったらかし」感が。ホラーには「ほったらかし」が必要と常々かってに思い込んでいる自分としてはこのオチは好きですね~(笑)
夏になると以前は心霊特集がてんこ盛りだったのに最近は本当に少なくなってしまい残念です。迷信の流布にもつながるというのも判りますので仕方ないのかもしれませんがホラー好きの私にとって至極残念。ただ、ここ数年、TVをあまり見ないのでやっていても気がつかないだけかもしれませんが・・・。

そういえば幽霊が出るのは日本だと丑三刻、だけど西洋だと?
西洋の場合幽霊より悪魔的なものがより怖いのでそれらが出る時間、ということになるでしょうか。「グモリワール」(呪術書)の解説を以前ちょっと読んだのですが、悪魔には呼び出す時間が決まっていると書かれていたような。アスタロトはたしか午前3時、ベリアルは午後6時だったような・・・かなりうろ覚えで間違っていると思いますけど・・・(汗汗)悪魔によって時間が違うので一概には言えませんが午前3時前後が多かったような気がします。(理由はなんとなくわかりますけど)
そういえば以前半分本気でグモリワールを読んでみたくて探したことがあります。有名どころだと「ソロモンの鍵」・・・「アブラメリン」も有名でしょうか。当然ラテン語やヘブライ語など全然わからないので和訳されているものを・・・まだネットがこれ程ではない時代、知識もなくただ図書館にいったり古本屋見て回ったり、あるのかなあ?と思いつつ・・・。そういえば「トートーの書」は和訳があったような気がします。20世紀の魔術師(アレイスター・クロウリー)の本なのであってもおかしくない、という先入観のかもしれませんが。でもあれはグモリワールと言えるのでしょうか、読んだ事ないのでわかりませんけど。
そのとき確か「近代魔術大全」(タイトルはうろ覚えです)という本を古本屋で見つけました。全5~6巻で1巻目は確か魔術の歴史、2巻目は理論、3巻目は実践 となっていた様に思います。「うわ、ほし~」と思ったのですが当時全部で5~6万。ビンボを極めていた私には無理でした。そこは古本屋が集まっている街で交渉すれば値引きもしてくれる、特に学生風の人には・・・と言われていたのですが、値引き交渉をやったことがなかったのであきらめました。中身がどんなものかもわかりませんし、当時は(いまでも)5,6万はかなりきつく、安くなっても4万くらいかなと思っていましたし。 同じ頃「黄金の夜明け魔術集」(タイトルはうろ覚えです)というのも見つけましたがやっぱり高い。。。それに題名からしてゴールデン・ドーン関係中心の魔術作法だろうと思いましたし。それより以前に「不可思議」という雑誌がありました。その創刊号が確か魔術特集だったような。魔術の実践編が載っており、悪魔の呼び出し方法とか ほれ薬の作り方とか・・・ただ材料がかなり厳しい。「ベラドンナ」や「マンドラゴラ」はまだしも「雄鹿の精液」とか集めないといけないので。「ムー」は当時からも有名でしたが「不可思議」はあんまり書店になかった気がします。だけどなんかディープだったような気がするんですよね、って私は次号の確か「心霊特集」までしか読んでませんけど。。。(かなりうろ覚えです;)


・・・以上、かなり前の記憶なので多分間違っていると思いますが、間違っていたらごめんなさい。。。

ホラー映画を観ました。

久しぶりにホラー映画を借りて観ました。
「恐怖」
「Jyoyurei(女優霊)」
「ミラーズ2」 

ーーーーー以下、微妙にネタバレを含みますーーーー
「恐怖」は「感染/予言」からはじまるJホラーシアターの最後の作品。キャッチは「お母さん、私の脳みそをどうするの?」この宣伝文句からスプラッタ系を想像していたのですが違いました。グロ系ではあるもののもっと医学的?な作品。脳の側頭葉シルビウス裂の刺激によって宗教的なイメージがおきるという実験は以前TVで見たことがあり、その実験がこの作品のモチーフです。ただ・・・怖くないです。「恐怖」という題名なのに私はぜんぜん怖くありませんでした。内容は一作目の「感染」をもっと科学的ホラーにした感じです。・・・でも全体的にとにかく怖くありません。この映画は劇場で観ようと思っていただけにちょっと残念でした。Jホラーシアター最後の作品としてはいささか物足りない感じです。個人的感想ですがJホラーシアターを全部見た中で一番怖くなかったなあと。・・・最近ジャパニーズホラー自体が下火になりほとんど造られなくなって残念です。

「Jyoyurei(女優霊)」は当時怖いと評判だったホラー映画「女優霊」のハリウッドリメイク版です。
原版「女優霊」はJホラーの一人者の一人中田秀夫監督のデビュー作。この映画には後の「リング」につながる表現がけっこうあったりします。意外に思ったのは1996年の作品なんですね。「リング」が1998年なので2年前。もっと古い映画だと思っていました。当時VHSで借りて観たのですが、パッケージがやたら擦り切れていて古いビデオだなと思った記憶があります。(当時からすごく怖い映画として有名だったので借り手が多かったのかも)ちょっと内容はうろ覚えなのですが、新人監督がデビュー作を撮っていると謎の古い映像がフィルムにまぎれこんでいる。その画像にはぼやけた女の姿が。以来撮影スタジオでは怪異が発生しはじめる・・・といった内容。なるほど、当時は怖いと思いました。なにが怖いって意味なく笑う女の霊?が。。。という映画のハリウッドリメイク版ですが・・・あんまり怖くありません。日本のホラー映画にはストーリーそっちのけ(というより説明不足)、怖い表現のオンパレードという作品があるのですが「女優霊」もちょっとそんな感じの所があります。それをハリウッドがリメイクする場合ストーリーをつけて意味ある表現?に再構築してきます。「Jyoyurei(女優霊)」の場合は悪魔の介入。アメリカはWASPといわれるようにプロテスタント、いうなればピューリタンな国。なのでただの人間のうらみの霊が何故かすごい力を持っているというより悪霊も根源は悪魔の業というほうがリアリティ??があるのでしょうか。しかし「言霊の助くる国(柿本人麻呂)」の原住民の私としては「悪魔」とか「トランシルバニア」とかの西洋的キイワードのほうがちょっと違和感感じてしまいました。どうやら低予算だったらしいのです(ホラーの多くは低予算ですけど)私個人はリメイク版にあまり偏見?がなくけっこう好きです。「リング」 「THE JYUON(呪怨)」「シャッター(原作はタイ映画だけどリメイクでは日本が舞台)」 ギリギリとして「ダーク・ウォーター(仄暗い水の底から)」・・・でもこの「Jyoyurei(女優霊)」は個人的にかなり微妙でした。本当に個人的な感想ですが「ワン・ミス・コール(着信アリのリメイク)」より微妙かも。。。

「ミラーズ2」は前作ヒットした「ミラーズ」の第二弾。ですが今回は鏡がらみというだけで別の話になります。前作は悪魔つきの少女が鏡を使った治療を受け、悪魔が鏡に映った少女のほう、つまり鏡に乗り移ってしまう。その鏡はデパートの鏡になりデパート大火災の原因をつくる。火災の後も鏡には傷ひとつなく、焼けたデパートの夜間警備員である主人公(キーファー・サザーランド)に元々とり憑いていた少女(すでに老女になっている)を探すよう怪異をなす・・・というものでした。つまり悪魔の物語です。後半でとり憑いていた少女(すでに老女)を主人公が見つけ出し鏡の悪魔が老女の中にもどるのですが、人に憑いた悪魔は鏡の中にいた時より弱くなっているような・・・人型?になるとグロ怖くはなりますが人型ゆえの制限が出てきてしまっているような。。。鏡だったら杭ごときで破られなかったような。。。
「2」ではこれが悪魔ではなく女の霊。前文と矛盾(というか合致しているというか)するかもしれませんが、今回も原因は悪魔のほうが良かった気がします。幽霊だけにちょっと呪怨っぽい、Jホラーっぽい表現もありますが前作の悪魔のほうが怖かったかなぁと感じました。やっぱり「西洋は悪魔が怖いが日本は幽霊が怖い」なのかもしれません。前作は主役が認知度の高いキーファー・サザーランド。これも大きいのかもしれませんが。
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以上、あくまで私の好みにすぎません。久しぶりにホラーを観た感想でした。

久しぶりのホラー映画

久しぶりにホラー映画を観ました。
といってもほとんどが一度見た映画ですけど。

「ザ・リング2」(微妙にネタバレがあります)
リング事件から6ヶ月後。レイチェルと息子のエイダンは忌まわしいシアトルから片田舎のアストリアに移り住んでいた。しかしその地でもビデオによる謎の死亡事件が起こる。同じ頃、息子のエイダンの体にも異変が起こり始める。エイダンを見た医者や知人にレイチェルは児童虐待を疑われはじめる。サマラの呪いはいつ解けるのか・・・。

ハリウッド版リメイク「ザ・リング」の続編です。中古DVD店で380円だったので「ま、いいか」と思い買ってみました。
この映画は封切直後に映画館のレイトショウで観ました。日本版「リング2」に比べたら全然ストーリーが整っています。日本版「リング2」も映画館でみましたがこちらは「怖い表現の羅列」的な映画でイマイチ、ストーリーが私にはわかりませんでした。
でもストーリーが整っていることが必ずしも良いホラーであるとは限りません。やっぱりホラーは「怖い事」が必要条件ですから。「ザ・リング2」はそういった意味でちょっと微妙な映画です・・・怖くないんだもん。(私的にはですが)
日本版「リング2」のほうが(やはりそういった意味では)良いです。なにせ「怖い表現の羅列」ですから(笑
しかし「怖いだけ」それもまた必ずしも良いホラーであるとは限りません。難しいですね。。。

ちなみに「ザ・リング」はアメリカで大当たりし、DVDは発売当日だけで200万枚を売り上げたそうです。それに比べると「ザ・リング2」は興行収入で半分(強)らしい。でも制作費がハリウッドとしてはどちらも低予算だったので興行的には成功とか。「リング」の大当たりにハリウッドではジャパニーズホラーのリメイクの企画がけっこう立ちました。それについて「安易なリメイクばかりのハリウッド」という批判記事がでたりして。でもうろおぼえですがその時でもリメイクホラーって2,3本だったような。「リング」のイメージが強すぎたせいなのかもしれません。(というかアジアのホラーというくくりだったのかも)
全米興行収入週間1位を2週取り当時「ものすごく怖い映画」と評価された「THE 呪怨」よりも売り上げは「リング」のほうが上だそうで、やっぱりジャパニーズ・ホラーの代名詞は「リング」なんですねえ。

「着信アリ」(ネタバレがあります。=====の間は超ネタバレですので注意)
あらすじ説明
女子大生 由美の友人が事故死する。「自分の携帯に自分の電話番号から電話がかかってくると、呪いの女がきて取殺される」という都市伝説があり、その通りの事件が起こり続けていた。取殺された人間の携帯メモリからランダムに選ばれて次の犠牲者が決定される。死んだ友人のメモリにあった由美の親友 なつみに次の恐怖の電話がかかってきた。回りの人達はなつみの携帯から自分の番号を消す中、由美だけは なつみを助けようとする。そんな折りに以前からこの事件を追っていた山下弘と出会う。山下は妹がやはりこの事件で死んでいた。

秋元康原作のホラーで主演は柴崎コウ。フジテレビ系列がスポンサー?でしょうか。
小説もあるようですがそちらは読んでいません。この映画も映画館で観ました。
厳しい意見もあるようですが(なんとなく理由はわかります)私はこの映画好きです。普通に怖い表現ですし(笑
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ただ問題はラストですねぇ。意味がわかりませんでした。
美々子にとりつかれた由美?に山下が刺され意識を失う。山下が目を覚ますと病院のベッドの上。その横に由美が立っている、後ろ手に包丁を隠し持ちながら。何故か飴玉を口移しでくれると、やさしく笑いかける。そして画面いっぱいに青空・・・エンディングソング。
・・・刺されるシーンは無いけどこの後やっぱ刺されたの?つか、なんで由美が包丁もって立ってるの?

今までのストーリーの流れから少し浮いているようなラストシーンで、映画館で観た時も劇場全体の客が「は?」という風にざわめいたのを覚えています。
(このざわめきは「ブレアウィッチ・プロジェクト」でも聞きました)
のちにネットでの知ったのですが、事件の発端 美々子の霊(意識?)が由美乗り移り、山下を殺したという事らしいのです。
続編「着信アリ2」では由美も解離性同一性障害(多重人格)だったとあかされるのですが、いかにも説明不足で唐突、意味がわからないラストという感はいなめません。
(山下はやっぱりこの時刺されて殺された)
由美も幼い頃虐待されていた・・・という映画の設定だけではやっぱりあのラストは理解できませんでした。。。(幼児虐待は解離性同一性障害に陥る最大の要因だそうです)
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続編に「着信アリ2」「着信アリFINAL」がありますがどちらも観ていません。。。

とりあえず今回はこの2本で・・・。

・・・感想2「きつね憑き」特集?

先日の文はなにやらもって回った言いまわしになり、読みにくい文になってしまったと反省しています。
ですので今回はなるべく素直な文で行きたいと思います。(と言いつつ、すでに持って回ってるような)

森見登美彦(もりみとみひこ)「きつねのはなし」
(ネタバレがあります。特に===の間は超ネタバレですので注意。)
あらすじ
京都 一乗寺にある古物商「芳蓮堂」。そこには旧家よりいわくある物が預けられている。
その物についた「きつね(?)」の物語。

作者の森見登美彦は「太陽の塔」「夜は短し歩けよ乙女」「四畳半神話体系」等の方が有名らしいですが
前述の本は一冊も読んでいません。「四畳半神話体系」はアニメにもなっていますが見ていませんでした。機会があれば見てみたいと思います。
文章の感じからだとちょっと文学くさいイメージが。
極端な言い方をしますと「きつねのはなし」は超ほったらかしそして雰囲気物と言う感じですね。はっきり正体を見せない「きつね」をいかに感じることが出来るか・・・そこで好悪が分かれると思います~。
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第二話にあたる「果実の中にある龍」に出てくる先輩。
実はああいう人を学生時代に幾人か知っていました。
「うそも大げさなら逆に信用が出る」みたいな事を読んだ事がありますが、私の知人もまさにそんな感じでした。
でも大うそを付く人もただ自分の地位を上げるためというわけではなく「聞く人の期待に応える為」にうそをつくという心理が働く場合もあるということです。特に若いうちはカッコつけですしね。
この話でも先輩がシルクロードを旅したこと、骨董品を買いあさる米国人の話などすべて作り話でうそだったわけですが、なぜかこの先輩を憎めない気がするのです。実際、物語の中でも先輩のうそがすべてバレた後でも主人公は先輩を慕い、心配もしているわけです。しかし彼女のほうは最後にさみしく離れていく。どちらの心情もわかるような気がします。
(でも学生時代だから有る程度許容できるのでしょうが実社会だったらちょっと犯罪がらみを考えてしまいます。)
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私は結構好きな話でした。ただちょっとまわりくどいように感じました。そこが文学っぽいんですが(笑

よく例に出したのに感想を書いていなかったのでちょっと書こうと思います。

三津田 信三「赫眼(あかまなこ)」(多少ネタバレがあります)
あらすじ
主人公が小学校入学した一学期に女の子が転校してくる。その少女は小学生とは思えぬ美貌と色香を持っていた。主人公はしだいにその色香と美貌に恐怖を覚えはじめる。彼女は貧乏らしく毎日同じ粗末な服で登校してきて、その美貌とともに上級生の女子からイジメを受ける。しかし平然としている彼女に違和感が増す主人公。そんな時、学校を休んだ彼女の家にプリントを届けることになった。不安を覚えながら級友と彼女の家に向かうのだが・・・

短編集ですので表題の「赫眼」以外に6話収録されていますが、どれもいいです。つまりどれも怖い。この短編集は個人的には傑作だと思っています。この「赫眼」も怖いですが6話目の「後ろ小路の町家」がいい。2話目の「怪奇写真家」もいける。この本を読んで三津田 信三の大ファンになりました。でもあえて言うならば7話目の「死相学探偵 死をもって貴しと為す」は個人的にはちょっと。。。理由は今まで結構書きましたのでわかっていただけると思いますが・・・。
謎解きでも、解かれる謎とその結果がどっぷりホラーになっていると大好きになる私です。
読んだ中では光文社文庫シリーズの「禍家(まがや)」そして「凶宅(きょうたく)」がちょうどそれです。
「死相学探偵」シリーズもホラーなのですが「どっぷり度」が浅いように私個人は感じてしまうんですよね。

現在は光文社文庫「災園(さいえん)」を読んでいます。これも「憑き物」話で今回は「狐憑き」の家系の話。三津田 信三さんは「憑き物」の話が好きそうですね。私も実は好きです。
以前感想を書いた「厭魅の如き憑くもの(まじもののごときつくもの)」の参考文献に小松和彦「憑霊信仰論」が載っていました。この本、自分も学生の時に読みました。「呪禁師」の時も参考にしています。
民俗学者で社会学者の小松和彦の本は結構読んでいます。内容は論文なので、学のない私にはちょっと読みづらいのですが好きな人には面白い本だと思います。この本を読んでる人とは話がカブりそうですが。。。一応「異人論」や小松和彦監修の「憑き物」も読みました。が、やっぱり論文なのでちょっと読みづらい。(苦笑 
ちなみに小松和彦先生の本で始めて読んだのは新書版「鬼が作った国 日本」です。
「呪禁師」の続きとかも描いてみたいのですが、現在は色々な意味で無理そうです。

ちょっと話がそれましたが、三津田 信三ホラーの場合、子供が主人公ということも多いのですが
その子がとても子供とは思えない冷静さや発想力、分析力を発揮します。
「赫眼」も小学一年生が主人公なのですが、対応とか分析とか小学一年生とは思えない。。。自分が一年生の頃、あんなに頭良かったかな?私はもっとバカで幼稚だったような気が・・・(汗(自分だけかもしれないけど)
「災園」の主人公も小学校低学年の女の子なのですが、とても利発で冷静、本当に子供とは思えない判断力を示します。
でもしかし、これは決して非難しているわけではなく「判断力がある子供」だからこそ「恐怖」が増しているように私は思います。この「なんか利口過ぎて、ちょっとマセた子供」という主人公も三津田 信三の特徴なのかもしれません。

・・・感想

ここ二日程横になっていました。何故か体がだるくて力がはいらなく、といっても横になっても満足に眠れない・・・。ちょっと病院に行こうかとも思いましたが何科にかかればいいのかよくわからないので。(内科かな、やっぱり)超肥満ですから糖尿の心配もありますが、糖尿はのどがかなり渇くと聞きます。それはないので運動不足+疲れ(運動不足なので筋肉が薄くちょっとしたことでも疲れる)かも。。。
池波正太郎「鬼平犯科帳」の中でも「盗み(つとめ)をするならば秋。夏の疲れが出て眠り深く、夜も長くなる」という盗人の教えが出てきます。今年の夏は暑かったからきっとその疲れも・・・。(って、全然眠りは深くないんですけど)

岩井志摩子「べっぴんぢごく」を読みました。(多少ネタバレがあります)
あらすじ
物語の始まりは明治30年代。
若い乞食(ほいと)の母親に連れられ岡山の北部にきたシヲの7歳から104歳までの人生をつづる。
その地方では家に乞食隠れ(ほいとかくれ)という板があり、乞食はそこから中に入れないことになっている。
幼い頃(7歳)、乞食で娼婦の母親と死別したシヲは、あるいきさつを経てその村の分限者(金持ち)竹井家の養女となる。しかしシヲにはある呪いが受け継がれており、娘が生まれると美女、その美女が子供を産むと醜女、その醜女は美女を産むという具合に美女と醜女が一代ごと生まれていく家系になった。その竹井家シヲと子孫の女達の愛欲と憎悪にまみれた呪われた人生の物語。

解説に「岩井志摩子ファンならわかると思いますが、今までの作品が織り込まれている総集的な作品」というような事が書かれていました。確かに集大成的な作品だなと感じました。解説を書かれている東雅夫さん(評論家、恐怖小説編集者)は「魔羅節」を高く評価しておられるようです。自分は個人的に「魔羅節」でちょっと・・・と思ったタイプなのでわかるようなわからないような・・・(笑 
ともあれ、自分はこの本で岩井志摩子さんは卒業だと思います。やっぱり一番好きだったのは「ぼっけぇ、きょうてぇ」ですね~。

ちょっとマチガイがあるかもしれませんが 井沢元彦「猿丸幻視行」が江戸川乱歩賞を受賞した時に最終候補になっていたのが島田荘司「占星術殺人事件」だというのを(確か折原一の本で)読んだ気がします。
のちに島田荘司は「名探偵」の復活ということから色々な作家に影響を与えた(特に「斜め屋敷の犯罪」)という解説を読みました。
その島田荘司「占星術殺人事件」がなぜ乱歩賞で次選になったかというと当時の審査員には「社会派」?という流行があり、「名探偵」を登場させたこの作品は古く感じたから というのも読んだことがあります。つまり審査する側にも流行があるということでしょうか。 

最近、ホラーは「みだら」「エロ」が流行ってるような気がしなくもないんですよね。ある種の江戸川乱歩っぽいホラー多いような気がするというか。「ホラー大全」にもエロとホラーはその構造が似ているし相性はいいだろう云々と書いてありました。自分もそう感じます。が、相性構造が似ているだけに多すぎるとくどくなるような気が個人的にはします。
仮に「エロ」を「猥雑」「卑猥」「色気」など文学的に表現したりしても・・・つまり、そうだとしても質としては変わらないと思うのです。
少し前の某ホラー小説新人賞受賞作品を読みました。が、自分は「エロ」が気になってあまり怖くなくなってしまいました。その作品は解説を読むと読者の評価も高そうなので 本当に個人的感想にすぎません。けど、怖さよりなんか別の雰囲気のほうが強くなっているようでちょっと自分の好みではないような。・・・エロ漫画家のお前が言う事か?といわれそうですけど。。。
しかし、かく言う私はホラー映画で言うと シャワーシーンや(何故か)全裸で泳いでいて、そこを襲われたりするオキマリのシーンは大好きです(笑・・・でも思えばSEXシーンはあまり良いとは思っていず、まどろっこしさを感じてしまったりします。自分でも微妙な感覚だとは思っているのですが・・・。
つーか、単に最近読んだ本にたまたま、そんなかんじの話がおおかっただけという事かもしれませんが。(よく考えてみるとこれが一番真相に近い気がする・・・笑)

ちなみに前述の井沢元彦「猿丸幻視行」のおおまかな内容は 
本当に実在していた国文学者で民俗学者、そして歌人の折口信夫(おりぐちしのぶ)が主人公となり歴史に隠された謎と殺人事件を解明していくという話なのですが、
島田荘司ものちにロンドン留学時代の夏目漱石がシャーロック・ホームズと出会い事件を解決していくという話を書いています。
この話のほうは未読なのですが島田荘司の作品の中でもけっこう異質と見られているようでして、実在した有名人を主人公にしたものを書いたのは、もしかしたら乱歩賞を先んじられた井沢元彦「猿丸幻視行」を意識していたのかも・・・とちょっと穿った見方をしてしまう自分がいます。
(あとで調べたら第26回江戸川乱歩賞でした。審査員の方々をみると、なんとな~く「猿丸幻視行」の方が評価された理由がわかるようなわからないような・・・)
♪パンツ占い♪
今日のパンツ占いだよ!
thanks font:S2G
プロフィール

ふじさきまこと

Author:ふじさきまこと
エロ漫画家 藤咲 真です。


単行本は過去12冊
(単行本化されていない作品集めると2〜3冊分ありますけど・・・)


お仕事依頼はツイッター 藤咲真 18禁 へどうぞよろしくお願いいたします。

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