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歴史にIFはない・・・?

よく「歴史にIF(もし)はない」と言われます。例えば織田信長・徳川家康連合軍と武田勝頼軍が戦った「長篠の戦」で雨が降ったら・・・とか。そうなると信長軍の鉄砲は使えず武田騎馬隊に蹂躙され勝てなかったかもしれない、そうなれば武田幕府が出来たかもしれない。こういう意見を言うと「歴史にIF(もし)はない」と言う人がいる場合があります。

しかしそれでは歴史とは「ただ眺めるだけのもの」になってしまわないでしょうか。かつて鉄血宰相ビスマルクは「愚者は経験に学び、智者は歴史に学ぶ」と言いました。歴史とはそれだけの知識が詰まっているということです。それを利用するには「ながめる」だけでは意味がなくシミュレーションをしなければならないと思うのです。

将棋や囲碁には対戦のあとにほぼ確実に感想戦があります。「この手を打った時、こうしておけば勝てた」ということを研究する行為です。この感想戦がものすごく大切でこの蓄積が知識となり棋士は強くなるのです。同じような局面が出た場合、その研究が生かされるのです。歴史小説家の井沢元彦は歴史の研究はこの「感想戦」の要素がなければならないと強調しています。「こうしておけば勝てた(負けなかった)」これはつまり「IF」に他なりません。そしてこれこそがビスマルクの言う「智者は歴史に学ぶ」ということなのでしょう。

歴史は知識のアーカイブであると思います。それを利用するには状況に合わせて「IF(もし)」を考えなければ意味が無いと思います。「歴史にIF(もし)はない」と言う人はアーカイブを「ただ眺めているだけ」になってしまうのかもしれません。

・・・と、おおまかには言えると思いますが時々「歴史にIF(もし)はない」と思う事もあります。

前述の井沢元彦(以前も書きましたが色々勉強になりました)「逆説の日本史」江戸初期の島原の乱、キリシタンの編。要約すると「キリシタンなど恐れずに開国して西洋貿易すれば江戸幕府は栄えたはずだ。日本は力には力で対抗しない。作り変える力で神仏習合という形で仏教をも取り込んでしまったではないか」「だから当時もキリスト教を入れることは無理ではなかった」と読める文章があります。さすがにこれは「歴史にIF(もし)はない」という感じがします。当時としては仕方なかったんじゃないのかなあ。

仏教だって入って来た時には有力豪族物部氏と蘇我氏の「祟仏戦争」になりました。そこで「仏教押し」の蘇我氏が勝ったので入ってきました。それ以上に当時キリスト教は進入時に各地で揉め事を起こしています。そんな時代の「キリスト教保護」って後から観たから言えることであって、当時の感覚では無理だったんじゃないかなあ。例えば先の「長篠の戦」は初めて鉄砲が集団活用された戦でした。だから「他の大名も鉄砲活用すればよかったのに。武田勝頼も騎馬隊なんかより鉄砲を使えばよかったのに」というのはちょっとどうかな・・・と思うのと同じ感じなんですよねえ。つまり勝頼の戦法は「当時としては普通の事で決して悪かったとは言えないんじゃないだろうか」と。

「歴史にIF(もし)はない」・・・なんか難しい感じですねえ。ってそんなこと考えているより たつきの道を確立しないと・・・(汗)

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